2013年8月9日金曜日

内向型人間と外向型人間について

今日は内向型人間と外向型人間について、書こうと思います。内向型人間と外向型人間ってなんなのだと思われる方もいるかもしれませんね。内向(introvert)と外向(extrovert)という言葉は、スイスの精神科医・心理学者であったカール・グスタフ・ユングが初めて使った概念です。彼はユング心理学という心理学を用いて、「タイプ論」などで人間の傾向について詳述しています。

ところで皆さんは、内向型と外向型と聞いたときに何を思い浮かべますか?

内向型の特徴としては、

・関心が内に向かい主観的
・孤独で外部の世界から身を守る。
・自分の考えを表現するのが下手。
・自信が弱い。
・他人に無干渉。
・他人がいると仕事ができない。
・仕事を引き受ける前に責任を感じる。
・存在感が強い。
・意外に頑固。

などあげるときりがないですが、大きく言うと内向きなイメージです。

一方で外向型の特徴としては、
・関心が外に向かい客観的。
・社交的で自分の殻に閉じこもらない。
・自己表現が得意。
・自信が強い。
・他人に自分と同じ行動を要求しがち。
・他人といたほうが仕事ができる。
・責任を第二にしてもチャンスは逃さない。
・意外に存在感が薄い。
・周りに流されやすい。

など、社交的なイメージでしょうか。

ここからわかるように、内向型人間と外向型人間は対称的な性格の持ち主であることが分かると思います。勿論、人間ですから、「お前は内向型人間だ」っていう風にぶった切ることは出来ません。あくまで、傾向の話ですから、人間である以上、どちらかしか持っていないということはないでしょう。ただ、自分はこちらに近いかなというものが見えるだけのように感じます。

ただし、必ずしもこの傾向に当てはまるとは限りません。内向と外向を分ける大きな違いは、自分の中の精神的なエネルギーであるリビドーが自分に向かっているか、外に向かっているかです。そのため、一見内向的に見える人でも、他人のことをすごく気にしているならば、外向型ということが出来ます。


さて、私たちの社会はどちらの為に作られているでしょうか?
おそらく、社会的に理想視されているのは後者ではないでしょうか?

例えば、学校を考えてみましょう。学校の先生は生徒に対して挨拶することを求めます。体育の時間にはしっかりと声を掛け合って、チームワークをうまく形成できる子が高く評価されます。就職活動においても同様でしょう。面接のときには、人とうまくコミュニケーションをとれる社交的な人間の方が、そうでない人間よりも評価が高くなります。

要するに、私たちの社会では外向型人間の為に作られているといっても過言ではないでしょう。子供の時から外向型であることを親は子供に強く要求して、私たちは外向型人間至上主義の価値観の中で生きていかざるをえません。もしも、自分の子供が友達とうまく遊べていなければ、うちの子は大丈夫なのだろうかと親は心配します。そして、そうした子供たちに対して、強く仲間に入ることを求めます。

でも、これは内向型の傾向を持っている人にとっては大変な苦痛です。無理やり他者に合わせようというのは本当に難しいです。

私自身、どちらかというと内向的であるとは思うのですが、子供の時から、この性格から色んな人から色んなことを言われてきました。「もっと他人に対して愛想よく振る舞いなさい」とか、「黙ってばっかりいるのはやめなさい。」など。他にも、会話にうまく入るのが得意ではなかった私にとって、学校は少し苦痛でした。これだとダメなんだと知らぬ間に洗脳(笑)されて、私自身色々と変えてきた。無理やり演じるといいますか、無理やり社交的な自分を作り出してきました。

こうやって、無理に捻じ曲げてきたわけでありますが、曲げたら曲げたで、また新たな問題が生じます。どういうことかと言いますと、軽んじられる。

よくしゃべる人って、おそらくこのようにとらえられちゃうのではないでしょうか?余りにべらべらと喋ってしまうとどうしても、ボロが出てしまいます。話が長くなればなるほど論理に矛盾が生じやすくなったりしてしまいます。軽んじられやすくなる。

その反面、あまり喋らなければ、物腰が良いとか、落ち着きがあると言われます。また、一つの言葉に重みが出ます。もちろん、こういう人たちは、あまり議論に参加していないとも受け入れられてしまいかねないので、そうした点で批判を受けてしまうかもしれません。

要はどちらであれ、いいところがあり、悪いところもある。無理やり外向的な性格を押し付けたからと言って、本当にずっとプラスになりえないわけです。

社会全体がそうした内向型の人たちを追いやっているように思えるので、今後少しでも、そうした内向的な人たちの性格も大切にしないとダメだよって雰囲気を作り出さないといけないのではないかと思います。









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